今回は、MT4のインストールが無事完了し、デモ口座にログインできた後の設定について解説していきます。
デモ口座開設がまだの方は以下の記事を参照してください。
MT4の初期画面をカスタマイズする
初期画面のチャート・余計な画面の消去
初期画面では、以下のように、ごちゃごちゃしています。
【MT4起動時の画面】

「MT4はこんな感じで表示も可能だよ」という意味で表示されているだけで、このままの画面を使用している方はいないと言っていいでしょう。
ですので、いったんすべてチャートや表示画面をスッキリさせていきます。
下記画像の 〇 の部分は、閉じるボタンになっているので、すべてクリックし、閉じていきます。
【削除前】

【削除後】

以上のように、スッキリとした何もない状態になりました。
この状態から、チャートを表示させてきます。ただ、その前に、もう1段階画面をスッキリさせるため、以下のようにツールバーを移動させます。
【移動前】

【移動後】

こうすることで、2列あったツールバーが、1列になります。
自由に変更できるので、後で「よく使うものは2列目に入れておきたいな」という場合には、元に戻すことも可能です。
チャートを大きく、よりたくさん表示したい方については、1列にまとまっていたほうがいいと思います。
ではチャート画面を表示させていきましょう。
チャート画面の新規追加
それではチャート画面を表示させていきましょう。
画面左上の、「ファイル(F)」から、「新規チャート(N)」を選択します。
「USDJPY」などが表示されるため、通貨ペアを選択します。以下の例からは、「USDJPY」をもとに説明していきます。同じ手順で、FX業者が取り扱っている通貨ペアのチャートが表示できます。
MT4では、 「定型チャート (テンプレート)」 という機能があり、細かい設定を保存しておく機能があります。
まずは、1つのチャートで、ある程度ベースとなるチャート画面を作成し、それを別の通貨ペアに反映させていく方が作業が簡単です。
ですので、ベースとなるチャート画面を作成していきましょう。
【チャートの新規追加】

初期状態では、「バーチャート」になっています。初期状態だと小さくてわかりずらいです。
ツールバーの

で拡大しておきましょう。
今度は「バーチャート」を「ロウソク足」に変更していきます。
ロウソク足への変更
初期状態だと、バーチャートが表示されていました。
海外では、ローソク足よりもバーチャートが主流だからかと思います。ローソク足は日本で生まれたものなので、海外ではバーチャートを使用しているトレーダーも多いです。
ですが、ローソク足はバーチャートよりも多くの情報を含んでいるので、ローソク足の使用が最適かと思います。プライスアクションを読み解くのに、ローソク足の方が、簡単かつ緻密に分析できます。
バーチャートからローソク足への変更は、「ツールバー」上のアイコンか、「チャート(C)」⇒「ロウソク足」で変更できます。
【ロウソク足の表示】

以下のように「ロウソク足」に変更されたのがわかるかと思います。
【ローソク足への変更】

だいぶ見慣れたチャート画面になったのではないでしょうか。
このままでも見やすいという方は、この画面のまま 「定型チャート(テンプレート)」 として保存していく流れでよいかと思います。見にくいという方は、「プロパティ」で詳細な変更を加えたうえで、 「定型チャート (テンプレート)」 として保存していきます。
では「プロパティ」の設定を見てみましょう。
チャートの「プロパティ」を設定
チャートの画面上の任意の位置で、「右クリック」し、最下部の「プロパティ」を選択します。
【プロパティの選択】

今回の例では、MT4に入っている基本配色「Black On White」に設定を変更し、それをベースに少しカスタマイズしてみます。
「プロパティ」を選択すると、以下の画面に移るため、
「色の設定」タブ内の「基本配色:」をプルダウンし、 「Black On White」 を選択します。
【基本配色変更前】

【基本配色を 「Black On White」 に変更後】

背景色やロウソク足の色が変わっているのがわかります。
チャート画面は人によって好みの色があるため、自分の見やすい画面で設定すればよいと思います。
ただ、後々移動平均線などのインジケーターを入れた場合、それぞれを色分けして表示した際に、見にくくならないような色が好ましいと考えます。そのため、背景の色は黒や白などがオススメです。
私は 「Black On White」 を今でも使用しています。(理由はチャートを紙に印刷するとき、1番インクの節約になるからでした。昔は、トレードしたすべてチャートを印刷して手でメモを書き保存していました。その名残りで今でも使用しているだけです。今はチャート画面をスクショしてそこにメモを書いているため、特にメリットはないです。背景は黒の方がたくさんの色を表示できるし目に優しいと言われているのはごもっともだと思います。そのあたりは好みで判断してよいでしょう)
迷っている方は、とりあえず仮の設定をし保存、細かいカスタマイズをしたら 「定型チャート (テンプレート)」 で保存し、別のチャートに反映していくことが可能なので、心配いりません。
もう1つ、先ほどの「プロパティ」画面の「全般」タブを選択し、「Askのラインを表示」と「期間区切り表示」にチェックを入れておくのがオススメです。
「Askのラインを表示」は、現在のBidの価格差(スプレッド)がチャートで視覚的に見れるため、表示しておいた方がいいです。
「期間区切り表示」は短期足でトレードや分析をする際には、必須なのでチェックを入れておきましょう。

あとは「OK」を押せば、先ほどのチャート画面上に反映されます。
今回は例ですので、このまま 「定型チャート(テンプレート)」として保存していきます。
「テンプレートの保存」方法を見ていきましょう。
「定型チャート(テンプレート)」 の保存
さきほど変更した「プロパティ」がチャートに反映されていることを確認したうえで、「定型として保存」していきます。
まず、設定を保存したいチャート上で右クリックし、今度は中段あたりにある
「定型チャート」▶「定型として保存…(S)」を選択します。
【定型として保存】

すると以下の画面が出てくるので、任意の名前を付けて保存します。今回の例では、(テンプレートの保存2021.01.01.tpl)という名前で保存してみます。
保存時には、保存した日を入力しておくと、あとで管理しやすくなりますのでオススメです。(テンプレートが増えていくとどれが新しいものかわからなくなったり、どれから消去していけばいいかわからなくなる場合があります)

以上で 「定型チャート(テンプレート)」 の保存が完了しました。
この「.tpl」というファイルが、プロパティの設定やインジケーターを引き継いでくれるため、大変便利です。ほかに「チャートの組表示」という、複数チャートの設定を保存し、いつでも呼び出せる機能もありますが、凝った設定をしないのであれば、 「定型チャート」 で十分なので、今回は割愛させていただきます。
これで 「定型チャート(テンプレート)」 が保存されたので、今度は別の通貨ペアを表示し、先ほど保存した 「定型チャート(テンプレート)」 を反映させてみましょう。
定型チャートの反映
チャート画面の新規追加で説明したとおり、画面左上の、「ファイル(F)」から、「新規チャート(N)」を選択後、今度は「EURUSD」を選択します。
ベースとなるチャート画面として「USDJPY」を作成済のため、「EURUSD」に反映させます。
といっても、非常に簡単で、ただ 「定型チャート(テンプレート)」を適用させるだけです。以下の画面を見てみましょう。
【定型チャートの読み込み】

「定型チャート▶」のリストの中に、先ほど作成した (テンプレートの保存2021.01.01.tpl)が選択できる状態になっているので、クリックします。
これで、保存した「定型チャート」が反映されます。
あとは、同様の方法で、監視対象の通貨ペアを追加していくだけです。
細かな設定の変更が生じた場合は、その都度、テンプレートの保存または上書きをし、各通貨ペアに反映させていけば、簡単に同じ環境を再現できるので、とても便利です。
ワンクリックトレードツール(標準装備)の活用
以上でチャートの表示、トレードの準備ができたかと思います。
インジケーターの導入や、細かい設定については、別の機会に説明しようと思います。
最後に、ワンクリックトレードのツールを見てみましょう。
下図のとおり、チャート上で右クリックを押すと、「ワンクリックトレード(k)」というものが表示されています。

こちらを選択すると、以下のように、「SELL」(売り)と「BUY」(買い)をワンクリックで行うことができるツールが起動します。

邪魔な場合は、もう一度「ワンクリックトレード(k)」をクリックすることで、非表示にすることができます。
真ん中の数字は「1.00」となっていますが、これはLOT数といい、「1.0=10万通貨」を意味しています。「注文発注」より簡単に、ワンクリックでトレードすることができるので、特にデイトレードをしたい方にとって役立つツールかと思います。
初めてクリックすると、「ワンクリック取引」の利用許諾についての同意画面が表示されます。
同意しておかないと動作しないので、トレードをする際には注意してください。
あらかじめ同意しておいたり、一度同意画面を閉じてしまった場合は以下の手順で「ワンクリック取引」が可能になります。
メニュー画面の
「ツール(T)」▶「オプション(O)」▶「取引」▶「ワンクリック取引」にチェック

以上でワンクリックトレードができるようになります。
デモ口座で「ワンクリックトレード」を使い慣れておいた方が、MT4を使い、リアル口座で取引する際に焦ったり、操作ミスしたりしなくて済みますので、どんどん試してみてください。
最後に
MT4には、まだまだたくさんの機能があり、説明しきれないほどカスタマイズ性が高いです。
ただ、慣れてしまえばテクニカル分析をするのに欠かせないツールとなるでしょう。
まずはデモ口座を開設し、使用方法、発注方法、インジケーターの導入、ロット計算方法などを確認し、その後、実際のトレードに使用していくのが1番だと思います。
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