今回は、MT4の「インジケーター」の導入方法を解説します。
(正確には「インディケータ」ですが、略語で「インジ」と言ったりするため、当サイトではなじみ深いインジケーターorインジで呼びます)
今回の記事では、MT4にもともと入っているインジケーターの導入方法と、
無料や有料でダウンロードしたインジケーターのMT4への導入方法について、
それぞれ解説したいと思います。
MT4のデモ口座・リアル口座開設がまだの方は、以下の記事を参照してください。
初期画面からのカスタマイズ、テンプレートの保存方法がまだわからない方は、以下の記事を参考にしてください。
MT4にもともとあるインジケーターを導入する
まずは、もともとあるMT4標準のインジケーターの導入方法を確認していきます。
MT4のインジケーターは、標準でもかなりの量が入っており、英語表記のため、最初は戸惑うかもしれませんが、徐々に慣れてきます。
また、「定型として保存」すればインジケーターも同時に保存されるため、インジケーターを追加したら「定型として保存」し、他のチャートにも反映させていくのがよいかと思います。
※「定型として保存」の方法がわからない方はこちら
インジケーターの場所
まずは、インジケーターを導入したいチャート画面を選択した状態で、
MT4の一番上に表示されるメニューから、「挿入(I)」▶「インジケーター」を選択します。
今回は、テクニカル分析に必須の「Moving Average」(MA:移動平均線)の導入を例に説明していきます。
下図のように ▶ の部分はカーソルを持っていくと自動で開きますので、「トレンド」▶「 Moving Average」を選択します。
【インジケーターの場所・MA】

「Moving Average」 をクリックすると、各種設定画面に移ります。MAはデフォルト状態だと「14」が設定されています。ここではポピュラーな「20」に変更してみます。
【パラメータの設定変更前】

「パラメーター」▶「期間:」を選択し、手入力で「20」と入力します。
【パラメータの設定変更後】

このまま 「OK」 をクリックすれば適用されますが、他の設定も見ていきます。
種別・色・ラインの変更
「Moving Average」 (MA)でよく使用されるのは、
SMA(単純移動平均線:Simple Moving Average)
EMA(指数平滑移動平均線:ExponentialMoving Average)
です。特にSMAは最も意識されているので、必ず入れてほしいです。今回はMACDの計算にも利用されているEMAの方を導入しようと思います。
「移動平均の種別:」のプルダウンメニューから「 Exponential」を選択します。
【種別を変更する】

このまま 「OK」 をクリックすれば適用されますが、他の設定も続けていきます。
今度は色を変更してみます。デフォルト状態だとスタイルが「red」になっているので、好きな色にしましょう。
【色を変更する】

【ラインを変更する】

ラインもプルダウンメニューから選択できます。左が実線や破線、ドット線などから選択できます。
右は「太さ」を選択できるので、任意の太さに変更していきます。

ちなみに、「太さ」を変更できるのは「実線」のみで、破線などは太くできません。
表示する時間の選択
次に、表示する時間足を選択します。
インジケーターは基本にデフォルト状態だと「すべての時間足に表示」されるようになっています。
今回は例として「1時間足」と「4時間足」のみに表示させたいので、「表示選択」のタブをクリックし、以下のように「すべての時間足に表示」の☑を外し、表示したい時間足に☑をいれます。
【表示する時間足を選択】

これでEMAの基本的な設定が終わったので、 「OK」 を押します。
チャート上に下図のように表示されるかと思います。
【EMA20:4時間足】

上図のように、インジケーター導入時に選択したチャートに描写されます。
下図は1時間足です。
【EMA20:1時間足】

EMA20がある程度機能しているように思えます。
このように、表示する時間足や色などを指定できるので、いろいろ試してみましょう。
ダウンロードしたインジケーターをMT4に導入する
続いては、ダウンロードしたインジケーターの使い方を簡単に説明します。
まずは、インターネット上から気に入ったインジケーターをダウンロードてくる必要がありあます。
まだ使いたいインジケーターが無いという方は、私がオススメするインジケーター、「MTF-MA」というインジケーターを例に説明しますので、興味がある方は実際にダウンロードして導入方法を確認してみてください。 (「MTF-MA」は下位の時間足のチャート上に、上位時間足のMAを表示できるインジケーターです)
気に入ったインジケーターをすでにダウンロード済みの方は 先へ進む
インジケーターをダウンロードする
こちらのサイト(ウィルスチェック済)から、または以下のように検索し、いずれかの方法で「 MTF-MA.mq4 」をダウンロードします。(ダウンロードする際には念のためウイルスチェック等を必ず行ってください。)

(注)「○○.mq4」または「○○.ex4」というのが、MT4のインジケーターの拡張子です。
「MTF-MA.mq4」というファイルがダウウンロードできたかと思います。
ダウンロードしたファイルはデスクトップ上など、わかりやすい場所に保存しておきます。
MT4でインジケーターを実際に使うには、このファイルをMT4に読み込ませていく作業が必要です。
こちらの gogojungle では様々なインジケーターがありますので一応紹介しておきます。ただし、有料なものはダウンロードする前にしっかりと考えてからにしましょう(サインツールは論外)。
インジケーターのデータフォルダを開く
まずは、MT4を起動させます。
インジケーターのファイル場所は、デフォルト状態だとかなり深いところに格納されているため、MT4から格納場所のデータフォルダを開いていきます。
MT4メニューから「ファイル(F)」▶「データフォルダを開く(D)」を選択します。
【データフォルダを開く】

「データフォルダを開く(D)」 を選択すると、 「Terminal」内の以下の格納場所が表示されます。
そこから「MQL4」(以下のピンク塗りつぶし部分)を開きます。
【 MQL4を開く 】

つぎに、 そこから「 Indicators 」(以下のピンク塗りつぶし部分)を開きます。
【 「Indicators」を開く 】

ダウンロードしてきたインジケーター( MTF-MA.mq4 など) は、この「Indicators」フォルダの中に入れていきます。(このフォルダ直下にそのまま入れても問題ありませんが、これから説明する方法のほうがオススメです。)
【 「Indicators」フォルダ内に追加 】

デフォルト状態でもこれだけのインジケーターが入っています。
デフォルトのインジケーターと、追加したインジケーターを区別するために、このフォルダ内に「download」や「add」などの任意フォルダを作成し、追加することをオススメします。
インジケーター適用時にもフォルダを作っておくと他のインジケーターとの区別ができるため便利です。また、追加したり消したりするとごちゃごちゃしてくるので、 「Indicators 」の直下ではなく新規のフォルダを自分で作ったほうがいいです。
今回の例では、新規フォルダ「add」を作成し、その中に 「MTF-MA.mq4 」というインジケーターを入れいてきます。
Ctrl + Shift + N で「新規フォルダを追加」 → フォルダ名を「add」にする → 「add」に 「MTF-MA.mq4 」を貼り付ける
【 「Indicators」→「add」フォルダ内に貼り付け 】

これで準備はほとんど完了です。あとはMT4に読み込ませるだけです。
MT4にインジケーターを読み込ませる
方法は2つあります。①がだめなら、②を試すという流れで行ってください。
どちらも、MT4が新しいインジケーターを認識すれば、その後の流れは同じです。
① 「ナビゲーターウィンド」から「更新」して適用させる
一番上のメニューの、「表示(V)」▶「ナビゲーター(N)」を選択します。
または、キーボード Ctrl + N で「ナビゲーターウィンド」を呼び出します。
【ナビゲーターウィンドの呼び出し】

ちなみに、メニューの「アイコン」からでも呼び出しが可能です。

すると、画面左に「ナビゲーター」というウィンドが表示されます。
【ナビゲーターウィンドの更新】

「右クリック」→「更新」

「インディケータ」上で「右クリック」し、右図のような画面がでるため「更新」します。
す以下のように、先ほど追加した「add」フォルダと、 「MTF-MA.mq4 」 が表示されていることを確認してください。
【ナビゲーター更新後】

表示されていれば、あとは 「MTF-MA.mq4 」 を任意のチャート上でクリック&ドロップしてください。
任意の数値や色を入力するインジケーターの画面が出てきます。
以下の例は、「1時間足に4時間足の20SMAを表示させたい」という目的で設定した例です。
「パラメータの入力」タブを選択
移動平均線の時間足:4Hours
MAの設定期間:20
MAの線種:Simple
【 パラメータの入力 】

【 「表示選択」から1時間足を選択 】

「表示選択」:1時間足
以上で設定が完了したので、 「OK」 をクリックします。チャートが以下のようになるのを確認します。
【 MTF-MA.mq4 適用後の1時間足チャート】

以上で完了です。
1時間足上に、4時間足の20SMAを表示させたい場合、「MTF-MA.mq4」のような特性のインジゲーターを入れるか、 1時間足に80SMA(20×4H)を入れるかの、どちらかになります。
MTF-MAの場合、「表示選択」で時間に15分足や5分足に☑️を入れれば、下位足ですべて表示が可能というところが便利です。
また、視覚的に時間をとらえることができます。15分足なら、1つのラインが4時間(16本分)というのが一目でわかるので、使い勝手がよいです。
ちなみに、ダウンロードしたインジケーターは、
「挿入」▶「インディケータ」▶「カスタム」▶「MTF-MA」(下図)
にありますので、ここからでもチャートに適用させることができます。
【カスタムインジケーターの場所】

② MT4アプリケーションを再起動する
①「ナビゲーターウィンド」から「更新」して適用させるで説明した方法で適用できない場合、MT4アプリを一度閉じてから再起動する方法があります。
ほとんどの場合、「更新」でインジケーターが表示されると考えられますが、何らかの原因で適用されない場合は試してみてください。
どちらの方法でもインジケーターが表示されない場合、「.mq4」や「.ex4」の中身に問題がある可能性が高いです。古いインジケーターや、プログラムが間違っている場合に起こるため、そのインジケーターは使いえない可能性が高いです。
インジケーターを使用するうえで
MT4開発元のメタクオーツ社公式サイトに様々なインジケーターがあります。ログインIDを作成すれば、MT4の「ライブラリ」から直接ダウンロードすることも可能です。
ただし、インジケーターをやたらと探し回るのは、出来るだけやめたほうがいいです。
インジケーターは、FXの「基礎」が出来上がり、手法が確立した後、それを補強するためのものであって、その逆ではありません。サインツールに頼っていても、安定的に勝てるようにはなりません。
(私は一時期「インジオタク」になって、トレードや検証がおろそかになってしまったことがあります。限られた時間は、できる限り基礎のトレーニングや、過去チャートの検証に回しましょう)
とはいえ、せっかくMT4でトレードするのであれば、標準のもの以外に、いくつかは入れておきたいでしょう。
ですので、今回はオススメのインジケーター配付サイトを2つ紹介します。
以下のサイトは、私も実際に使用させていただいております。
みながち!FX
▶ サイトリンク
FXの深研究
▶ サイトリンク
まとめ
以上、 MT4の「インジケーター」の導入方法を解説してきました。
「MTF-MA」を入れたことが無い方は、ぜひ導入してみてください。1度チャート画面に表示して過去検証をしてみると、新しい気付きがあるかと思います。( MTF-MAを導入する)
例えば、「MTF-MA」のパラメーターを、
【時間足:1Day(日足)】【MAの期間:5】【線種:simple】
に設定し、15分足や1時間足で見ていくと、非常に意識されているのがわかるかと思います。
デフォルト標準搭載のインジケーターだけでも、かなり高度な分析ができるので、色々触ってみてください。
ただ、たくさん表示しすぎると、肝心の値動き(プライスアクション)に目がいかなくなりますので、その点は注意が必要です。
できるだけチャート画面をシンプルにし、インジケーターは最小限にした方が分析しやすいため、2、3のインジケーターにとどめるのが理想的な環境かと思います。(情報が多すぎると分析麻痺し、トレードを難しくしてしまいます)
あとは、インジケーターに頼るよりも「水平線」や「フィボナッチ・リトレースメント」などを使用していくのをオススメします。
デモ口座を開設する
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