MT4

MT4のオススメ設定と基本メニューを丁寧に解説! 【MT4】#03

今回は、MT4の「しておいた方がよい」オススメ設定と、各種メニューについて解説していこうと思います。

意外と初期設定のままトレードしている方や、初期設定のままテクニカル分析に使用している方も多いかと思います。

今回の記事では、私がリアルトレードで実際に使用しているオススメオプション設定と、ターミナル画面でよく使う機能や、画面の見方も紹介しています。
MT4を使い始めて間もない方、初期設定のまま特に変更していない方などは、参考にして頂けたらと思います。

MT4のデモ口座・リアル口座開設がまだの方は、以下の記事を参照してください。

 初期画面からのカスタマイズ、テンプレートの保存方法がまだわからない方は、以下の記事を参考にしてください。

MT4のオプションをカスタマイズ

オプションの場所

 MT4のオプションを呼び出します。「ツール(T)」▶「オプション(O)」を選択します。

または、キーボードの「Ctrl + O」でも呼び出すことができます。

【MT4オプションの呼び出し】

「オプション(O)」 をクリックすると以下の画面が表示されるかと思います。

この 「オプション(O)」 メニューから、オススメの設定を、いくつかご紹介します。

ニュースを無効化する

チャート画面を複数表示していると、MT4が重たくなる場合があります。インターネットの通信速度やPCのスペック次第なので、気にならない方もいるかと思いますが、MT4が重たくなる要因は、できるだけ少ないほうがよいです。

「ニュース」は基本的に使わないので、無効化することをオススメします。

【ニュースを無効化する】

オプション内のタブの、「サーバー」を選択します。

デフォルトの状態だと、「ニュースを有効にする(N)」にチェックが入っているので、このチェックを外します。「OK」を押せば無効化されますが、続けて別の 「オプション」 タブ内にある、オススメの設定をみていきます。

チャートの最大バーを変更する

次に、チャートの最大バーの表示数、ヒストリー内の最大バーの数を変更します。

基本的にはそのままでも問題がありませんが、

・MT4が重くなるのが嫌だ(重くなってきた)

・過去検証に使う場合にそなえデータを保存しておきたい

という場合に分けて、それぞれオススメの設定を紹介します。

MT4が重くなるのが嫌だ(重くなってきた)

MT4が重くなるのが嫌な方、また重くなってきた方は、できるだけトレードに支障が無い範囲で、最大バー数を設定していく必要があります。

個人的に、「軽くてかつ、支障がない」数は

ヒストリー内の最大バー数:20,000

チャートの最大バー数:2,000

です。

以下の手順で設定していきます。

【 MT4が重くなるのが嫌だ(重くなってきた) 場合】

オプション内のタブ「チャート」を選択し、それぞれ上の図のように入力します。

このあたりは、個人差があり、PCのスペックの影響を受けるため、自分に最適な数字を探してみてもよいかと思います。過去チャートは詳細な検証をするのでなければ、上の設定で十分テクニカル分析はできるかと思います。

私は、複数のMT4を起動し、それぞれ13通貨ペアづつ表示しているため、上の状態が最適でした。MT4が重いとトレードに支障をきたすため、できるだけMT4を軽くています。

特にデイトレードやスキャルピングをする場合、MT4の重さは死活問題ですので、検証目的でない場合は、できるだけ軽くしておいた方が無難です。

過去検証に使う場合にそなえデータを保存しておきたい

MT4を使って過去検証を、かなりの時間さかのぼって行いたい方や、EA(自動売買システム)の検証に使いたい方は、できるだけ多くのデータを保存しておきたいのではないでしょうか。

その場合にそなえ、最大数で保存する方法を紹介いたします。

 【 過去検証に使う場合にそなえデータを保存しておきたい 01】

オプション内のタブ「チャート」を選択し、 「最大バー数」の中で、9を止まるまで押し続けます。上図のような状態で 「OK」 を選択します。

【 過去検証に使う場合にそなえデータを保存しておきたい 02】

「OK」を選択した後、再度「オプション(O)」「チャート」を確認すると、自動で最大バー数に設定されています。

PCのスペックに余裕があり、検証を考えている方は、いったん上のように最大バー数で設定しておき、重いと感じたら減らしていくのも手かと思います。

エキスパートアドバイザーの設定

続いて、エキスパートアドバイザー(EA)の設定画面を見てみましょう。

まずは設定画面を確認してみます。

「オプション」▶「エキスパートアドバイザ」▶「自動売買を許可する」+ 「DLLを許可する(信頼できるアプリケーションのみで有効)」

【エキスパートアドバイザーの設定】

EAは、一般的に自動売買システムを用いるために使われる機能ですが、中には、このEAを使用したインジケーターもあります。

ちなみに、デフォルトのメニューに以下のアイコンがあり、ワンクリックで有効⇔無効化も簡単にできます。

【エキスパートアドバイザーの有効⇔無効】

当面そういった機能を使う予定がない方は、エキスパートアドバイザーの有効化はいらないかもしれません。

ただ、EAを使用しないインジケーターであっても、「DLLを許可する(信頼できるアプリケーションのみで有効)」を有効化していないと、正常に動作しないインジケーターもあるので、ここについてはチェックを入れておくのがオススメです。

ライン等の設定(ワンクリックで選択する)

チャート上に水平線やトレンドラインを引いたり、フィボナッチリトレースメントを描写したりなどは、テクニカル分析をする際にとても重要です。

その際、毎回ラインをダブルクリックして色や太さを変えたりするのは面倒です。ワンクリックで選択できるようにしておくことをオススメします。

ちなみに、描写したラインなどは、選択した状態で「ctrl」キーを押せば、そのままコピーできるので、この機能と合わせて使用すれば一瞬で同じ水平線を何本も引けるため、便利です。

「オプション(O)」▶「ライン等の設定」▶「ワンクリックで”選択”にする」にチェックを入れます。

【ワンクリックで選択にする】

また、様々な時間軸で分析しているうちに、どんどんラインが増えていき、使っていないラインなどが邪魔になってくるものです。

複数のラインや描写ツールを「ワンクリックで選択」状態にし、「Delete」キーを押せば、一発ですべて消してくれるので、大変便利です。

ターミナルウィンドの使い方

続いては、「ターミナル」ウィンドの使い方を簡単に説明します。

最上部のメニューから「表示」▶「ターミナル(T)」を選択します。もしくは、MT4画面上で「ctrl」+「T」を押します。

以下の「ターミナル」画面が表示されたのではないでしょうか。

よく使用するのは、上図ピンク色の「取引」「口座履歴」です。それぞれについて説明していきたいと思います。

なお、ターミナルウィンドを表示するのに、はじめのうちは、「表示」▶「ターミナル」を選択すればよいのですが、「ctrl」+「T」ショートカットは必ず覚えておくことをオススメします。ターミナルはMT4で1番使用する画面ですので、このショートカットは身体に叩き込んでおいてほしいです。

「ctrl」+「T」「表示⇔非表示」が切り替えられるので、無意識に使えるようになるまで何度も試してみてください。チャートの分析中は邪魔ですし、トレード中も、必要なとき以外は表示しないほうがよいと思います。理由は後ほど説明します。

それでは、取引画面について説明していきます。

ターミナル「取引」画面の見方・使い方

「ワンクリックトレード」または「注文発注」からポジションを取った後、以下のような画面になります。

【ターミナル:取引画面】

発注が約定すると、ターミナルの「取引」タブに、上のピンク色のとおり、保有中のポジションが表示されます。

画像が小さいため、左右に分割した画像を以下に貼りました。

【ターミナル:取引画面左側】

【ターミナル:取引画面右側】

「取引」画面では、様々な情報がでてきます。どの通貨ペアを、いつ、どれくらいのポジションで、どの価格で、といった情報が表示される仕組みです。上の例では、

2021.09.29 15:48 に:「時間」

sell (売り)で:「取引種別」

30Lot(300万通貨)分の:「数量」

「gbpusd」(ポンドドル)を:「通貨ペア」

1.34710で約定した:「価格」

という意味になります。そして、現在保有中のポジションの損益が取引画面右の1番「428,456(Yen)」に表示されています。

ちなみに、「損益」の右にある赤色で囲ってある部分で「×」を押すと、即成行で決済できるため大変便利です。(「ワンクリック取引」を許可してないと発動しないので注意)

ポジション保有中にターミナルウィンドを表示しないほうがよい理由

エントリ後、ポジション保有中にターミナルを表示すると、「取引」画面で、現在の損益が金額で見えるため、鋼のメンタルがない方(特に初心者の方)は、非表示にした方がいいと思います。

トレーダーにとって重要なのは過程ではなく結果であり、優位性に従ったトレードであれば、金額で利食いや損切をすべきではありません。(「金額そのもの」には、利確や損切の根拠など全くないはずです)
ただ、普通の人間は、金額を気にし、一喜一憂してしまいます。また、大きな金額であればあるほど、すぐに利益を確定させたくなりますし、含み損の最中は気が気でなくなってしまいます。その精神状態で、正しいトレードなど、できるはずがありません。

正しいトレードに集中するためには、金額と向き合うのではなくチャートと向き合うべきです

ですので、エントリ後は、チャートのみを表示し、反転シグナルが出たので利確or損切する、経済指標発表が近づいてきたので 利確or損切する、などの、自分の決済ルールが発生した場合に、「ctrl」+「T」 でターミナルの「取引」を表示し、決済する(金額横の「×」をクリック)のがよいかと思います。(私は今でも、ポジション保有中は、基本的に非表示にしています。この行動が、私がFXで勝てている理由の1つだと考えていますので、しつこく紹介させていただきました)

ターミナル「口座履歴」画面の見方・使い方

ターミナル画面の「口座履歴」は、過去の取引の結果を表示する機能があります。

ターミナル上で「口座履歴」を確認方法・期間のカスタマイズ

【 ターミナル:口座履歴】

こちらも画像が小さいため、 左右に分割した画像を以下に貼りました。

【ターミナル:口座履歴左側】

【ターミナル:口座履歴右側】

ターミナルの「口座履歴」では、決済ずみのポジションのみが表示されます。デフォルト状態では「全履歴」になっています。表示内容は、先ほどのターミナル「取引」と同様の内容になっています。

「口座履歴」は、簡単に履歴の期間を指定できるので便利です。「今日は勝ったのか」「週間で勝ったのか」「月ベースで勝てているのか」を確認するのに重宝します。

以下では期間をカスタマイズし、指定の期間の「口座履歴」を確認する方法を紹介します。

【ターミナル:「口座履歴」期間のカスタマイズ】

期間を指定したい場合は、ピンク色で塗られた部分のいずれかを選択します。

例えば、直近1ヵ月をみたければ、 「1ヵ月(M) 」を選択することで、当月の履歴のみを表示することができます。

また、「期間のカスタム設定…(P)」を選択することで、指定した期間の損益を表示することができます。(下図参照:例として1週間分で表示)

【ターミナル:「口座履歴」期間のカスタム設定】

当日のみを表示したい場合は、 「期間のカスタム設定…(P)」 の「期間:」のプルダウンメニューに「本日」という項目があるので、そちらを選択します。

【ターミナル:「口座履歴」期間:本日】

このように、自分の履歴を振り返り、日、週、月などのコンディションをすぐに確認できるので、非常に便利です。

つぎは、さらに詳細に分析したい方向けに「詳細レポートの保存(D)」と、ちょっとした裏技を紹介したいと思います。

詳細レポートの保存・xls出力

自分のリスクリワード(損益比率)や、どれくらいの勝率なのか確認したい方は多いのではないでしょうか。

以下では「 詳細レポートの保存 (D)」を使用して確認する方法をご紹介します。

(注意)通常の「レポートの保存(S)」では勝率等が出ないため、 「 詳細レポートの保存 (D)」 を必ず選んでください。

まず、ターミナル内の「口座履歴」「 詳細レポートの保存 (D)」 をクリックします。

【 ターミナル「口座履歴」「詳細レポートの保存 (D)」】

HTMLファイルの保存先が出るので、デスクトップ上などのわかりやすい場所に保存します。

保存が終わったら、自分が使用しているブラウザで表示します。表示すると以下の画面が表示されると思います。

【 ターミナル「口座履歴」「詳細レポートの保存 (D)」】

シンプルすぎて見にくいかと思いましたので、それぞれ重要だと思うところをピンク色にし、意訳を日本語で表記してあります。

特に皆さんが気になるのは、「損益比率」「勝率」ではないでしょうか。(この例では、Profit Factorが9.41と異常値になっています。3回しかトレードしていないためかなり高いですが、通常1.5以上であれば優秀です

勝率(Profit Trades)については、3回トレードして2回勝っているため、「66.67%(小数点以下第3位以下切上)になっています。その横(Loss trades)は33.33%になっているので、3回中1回負けたということを示しています。

平均値(Average)は、平均利益(profit trade)と平均損失(loss trade)の大きさをみて、自分のトレードに活かしていくことをオススメします。平均損失(loss trade)が 、平均利益(profit trade) より大きい場合、いわゆる「コツコツドカン(小さな利益を積み上げていったのに、1回のトレードでその利益を飛ばしてしまう負けパターン)」に陥っている可能性が高いので、早急にトレードスタイルの見直しが必要です。

「詳細レポートの保存」で出力したこのデータは、自分のトレードを振り返るのに、非常に役立つので、ぜひ自己分析に役立ててください。

ちなみに、この 「詳細レポートの保存」 を保存するとき、データの拡張子を変えることで、Excelデータとして出力できます。意外と知らない方もいますが、便利ですので方法をご紹介します。

【 ターミナル「口座履歴」「詳細レポートの保存 (D)」Excel出力】

ターミナル内の「口座履歴」▶ 「 詳細レポートの保存 (D)」 をクリックし 、保存時に下図のように変更します。

【 ターミナル「口座履歴」「詳細レポートの保存 (D)」.xls】

「DetailedStatement.xls」に変更すると、Excelで表示できるようになります。ちなみに「.xlsx」だとうまくいかないので、その点は注意してください。

Excelで開くと以下のようにセルの塗りつぶしや数字のコピーもできるので、データをExcelで管理したい方や、データをグラフ化したい方には、便利かと思います。

ただ、この方法で出力したデータは、数字の間に半角スペースなどが入っているため、Excel操作に慣れていない方は「とりあえずこんな機能があるんだ」程度で流してください。

取引時の便利な機能

最後に、MT4で注文を発注した後、利益確定と損切の位置を簡単に逆指値設定する方法をご紹介しておきます。

指値や成行注文で約定されると、以下の画像のような緑のラインが出てきます(デフォルト状態)

そのエントリライン(緑)をクリックしたまま、任意の位置で放す(ドロップ)と、利確と損切の逆指値注文を発注できます。 (「ワンクリック取引」を許可してないと発動しないので注意)

【 取引時の便利な機能:売りの例(TP)(SL)】

こうしておけば、画面を離れることもできますし、利確しそこねた、損切できなかった、というような事態を回避できます。

「注文発注」などの画面からもできますが、「直近の高値を超えたら損切」や、「直近の安値で利確」などのルールがトレーダーの手法に組み込まれているのが一般的ですので、この機能は大変便利です。

まとめ

以上、MT4のオススメ設定と基本メニューを解説してきました。

まだまだ便利な機能があり、語りつくせないほど優れたツールのMT4です。

いずれ、他の便利な機能や、便利なショートカットなどを紹介しようと思います。

ぜひこれを機会にMT4でのトレードやテクニカル分析をメインに行っていってもらえたらと思います。

デモ口座を開設する

タイトルとURLをコピーしました